「手汗でスマホが滑らない」「手汗でキーボードやマウスがベタベタ」「つり革や好きな人と手をつなげない」。など、手汗で悩んでいる方は少なくありません。
手汗のせいで好きな職業に就けない方もいるほど、悩みは深いものがあります。
さらに悩みって恥ずかしく、誰にも相談できません。そこで、今回は手汗を自分で治す方法を紹介していきたいと思います。
手汗の原因は?
手汗で悩んでいる方はご存知かもしれませんが、実は手汗には3段階のレベルがあります。
レベル2 :垂れないが、手のひらに汗の水滴ができる。
レベル3 :手汗が垂れてくる。
もちろん、手汗が出る環境によっても変わってきますが、もしレベル3であれば、日常生活に確実に支障をきたしていると思います。
そもそも、手汗の原因は何でしょう?手汗の原因は以下のことが考えられます。
・ホルモンバランスの乱れ
・生活習慣の乱れ
などが挙げられます。では、一つずつ解説していきます。
精神的要因
手汗で一番多い理由がこの「精神的要因」です。
人間は不安や緊張などの精神的ストレスを感じると、交感神経が刺激されます。
交感神経が刺激されると汗が出ることを「精神性発汗」といいます。精神性発汗は、心の病とも言われるほど厄介なものです。
「汗が出たらどうしよう・・・」と不安になると、本当に汗が出てしまいます。そうすると、焦ってしまいさらに汗が出てしまう・・・。など、負のスパイラルに陥ってしまうのが特徴なんです。
ホルモンバランスの乱れ
女性特有の「生理・更年期障害・妊娠」のときは、ホルモンバランスが乱れ手汗をかきやすい状態になっています。
女性ホルモンが乱れると自律神経も乱れてしまうんです。
女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)と、プロゲステロン(黄体ホルモン)という2つの女性ホルモンの働きによって、コントロールされています。
これら2つのホルモンは、女性が妊娠、出産のできる体をつくるために脳が指令を出し、卵巣でつくられます。
しかし、生理や更年期障害が起こると女性ホルモンが乱れてしまいがちに。そうすると、必然的に自律神経も乱れてしまいその結果、手汗が出てしまうんです。
生活習慣の乱れ
手汗と生活習慣は一見すると無関係に思われがちですが、実は密接に関係していることが分かっています。
タバコを吸う方や、コーヒーを多く飲む方に多く見られるようです。
これは、タバコに含まれるニコチンや、コーヒーに含まれるカフェインが自律神経に影響を与えているからなんです。
特にニコチンやカフェインには、汗を出そうと指令する交感神経を刺激して、興奮させる物質が含まれています。
なので、タバコを吸ったりコーヒーを良く飲む方は、そうでない方と比べると手汗をかきやすいと言えます。
手汗を抑える方法を紹介!
手汗を抑える方法は様々ありますが、ここではお金をなるべくかけない方法から、お金を払ってでも手汗を抑える方法まで紹介します。
お金をかけないで手汗を抑えたい方
なるべくお金をかけないで手汗を抑えたいなら以下の方法がおすすめです。
・ツボを押す
・汗が出にくい食べ物を食べる
では、一つずつ見ていきましょう。
ミョウバン水を使う
ミョウバンはご存知のように、日本では漬物の発色剤や麺のかんすいとして広く使われている食品添加物で、スーパーや薬局では100円程度で売られています。
ミョウバン水の作り方は簡単です。
焼きミョウバン50g、水道水1.5ℓ、ペットボトル容器
【作り方】


これをガーゼに浸して手を拭いたり、スプレーボトルに入れて手に吹きかけましょう。
ツボを押す
汗を止める方法として「ツボ押し」はポピュラーな方法です。
手汗を抑えるツボは「合谷(ごうこく)」というツボ。
手の甲から見て、手の親指と人差し指の骨が合わさった場所から、少し人差し指寄りにあるツボです。
指の腹の部分でツボに対して軽く、ゆっくりと5秒程度押しましょう。気持ちよいと感じるぐらいの力が効果的です。
これを5回~10回程度、左右行うことが良いです。
ただし、ツボ押しで汗を抑える時間は短時間なので、常に手汗が出ている方には不向きかもしれません。
汗が出にくい食べ物を食べる
「汗が出にくい食べ物ってあるの?」って、不思議に思いますが、実際に汗を出にくくする食べ物はあります。
汗を出にくくする代表的な食べ物が「大豆」や「夏野菜」などです。
大豆に含まれる「イソフラボン」は女性ホルモンのような作用があります。汗の出方を調節してくれるのは女性ホルモンなので、大豆は汗をかきにくい食べ物といえます。
また、夏野菜には体を冷やす効果があると言われています。一般的に、夏が旬の野菜は体を冷やし、冬が旬の野菜は体を温めるといいます。
しかし、汗を出したくないと夏野菜を摂り過ぎると体が冷えて、女性ホルモンの働きが悪くなるため摂り過ぎには気を付けましょう。
おすすめの大豆と夏野菜の食べ方
大豆と夏野菜を同時に摂れるおすすめの料理が「オリーブとトマトの大豆サラダ」です。
・オリーブ 1袋(30個くらい)
・大豆(水煮)1パック(1缶)
・トマト 5個くらい
・にんにく(2~3片)
・マヨネーズ 大2
・オリーブオイル 大1/2
・ごま油 大1/2
・ごま(お好みで) 適量
作り方
オリーブと大豆はザルに入れて水気を切る。(大豆は、パックでも缶でもOK)
ボールにマヨネーズ、オリーブオイル、ゴマ油を入れて混ぜ合わせる。
そのままでも美味しいですが、豆腐にのせてぽん酢やオリーブオイル等をかけて食べるのもおすすめです♪
オリーブが苦手な方はきゅうり、レタス、玉ねぎなどを代用してもOKです。
お金をかけても手汗を抑えたい方
ここからはお金をかけてでも手汗を抑えたい方は以下の方法があります。
手汗レベルが3で、汗がしたたり落ちるようなら「手術」という選択肢があります。
ETS手術
手のひらの多汗症の手術の一つに「ETS手術」があります。これは、内視鏡で皮膚に小さな傷をつけ、そこからカメラのついた細い管を入れて患部を見ながら、交感神経の束を見つけて切断する方法です。
メリットとしては、傷が小さいこと、手術時間が短いこと、健康保険が適用されることなどです。手術時間も両手で10分程度なので負担も少なく日帰りで受けることが可能です。
デメリットとしては、やはり「代償性発汗」が挙げられます。代償性発汗とは、手のひらから汗が出なくなった代わりにワキや顔、足などから汗が出ることを言います。
さらに、代償性発汗の程度は個人差が大きく、どの程度の代償性発汗が出るかを手術前に予測することは不可能です。
したがって、「死ぬほど悩んでいる」方以外は、専門家と十分相談の上、自己責任で治療を受けるという判断をする方がよいです。
ボトックス注射
手汗を抑えたいけど手術まではちょっと・・・。そんな方には「ボトックス注射」があります。
ボトックス注射は、汗に対する治療として非常に有効です。しかし、体の場所によってその効果が異なります。最も効果が高いのはワキの汗です。
手のひらの汗に対する効果はワキほどではありません。
その理由は、手のひらにはエクリン腺が密集している範囲が広いことと、手のひらの皮膚がワキの皮膚より硬く、ボトックスが皮膚に浸潤しにくいことがあげられます。
ですから、ワキ汗と同程度の効果を得ようとすると、ワキより多くのボトックスの注射が必要になります。
手のひらの汗に対するボトックスのもうひとつの欠点は、痛みがワキより強いことと、効果の持続期間がワキよりやや短いことです。
また一時的に握力と皮膚感覚が鈍くなることもあります。これらの欠点があったとしても、ボトックスの最大の長所は、代償性発汗が起こらないことです。
手汗専用のケア商品を使う
「手術も注射も怖いし副作用が心配」。そんな方には、手汗専用のケア商品を使うことをおすすめします。
手術をしてみないと、どれだけの代償性発汗が起こるかは分かりません。
運が良ければほとんど出ないかもしれない。けれど、逆に今まで以上に日常生活に支障をきたす量の汗が出るかもしれない。
副作用のことを考えれば手汗専用のケア商品は、安心して使うことができると思います。
もし、思ったような効果が出なくても返金保証がある商品も多く、万が一、かゆみが出たとしても使用を中止すれば良いだけですからね。
手汗がひどいから手術やボトックス注射をするのは最終手段にして、まずは手汗対策用の制汗対策パウダーやクリームを使う方法から始めてみてはいかがでしょうか?
まとめ
手汗が出る原因は自律神経の乱れが要因と言われていますが、病気が原因だったり、ストレスが原因だったりと人によって様々です。
手汗を止めたいなら、手汗対策用のアイテムに頼るのが最善です。
なぜなら、手汗が改善すれば人生が楽になるから。好きな人と手だって繋げるようになります。
悩んでいても手汗は収まりません。それよりも自分でできることから始めてみましょう!